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アープは断然、ライブがいい。
Vol.20 多作五周年記念 多作・arp共同企画『53本の放射線―交叉―』

4月23日。
僕は渋谷の大きなCDショップに向かった。


[2008/5/1 多作・arp共同企画
『53本の放射線―交叉―』@渋谷・多作 ]

1.まぶた
2.No Eternity
3.YES
4.飾リハ捨テテ
5.金木犀
6.わたしのこえ
7.光のさすほうへ

encole. 満月


[New Release]の棚には、今週生まれたばかりの曲たちが、所狭しと並んでいる。
きっとここは毎週、更新されていくのだろう。

それぞれのフライヤーに目を落とすと、書かれている文字。
名作、名曲、傑作…
最高の作品をあらわす言葉が次々と使われていて、
もう、言葉自体に意味がなくなっているような気がした。

大宮あん朱の瞳は、すぐに見つかった。
僕は、その瞳に祈りを込めて、その場を離れた。





5月1日。リリース後、新宿、上野と渡ったarpは、渋谷にいた。
今日は、ライブハウス「多作」の5周年ライブ。
arpがこの日を祝わないわけには、いかない。

そして、arpにしかできない最大の祝事。それは、この場で生み出した、あの感動を蘇らせること。


~ 53本の光、再び ~


扉の向こうから感じる温度が、いつもと違う。
ふたりは、いつものように、静かに本番を待つ。
今日はどうやら、arpがお客さんに迎えられるらしい。


静かに流れだす、forest
いつもより、出るのが早い、濱田。
いつもより、出るのが遅い、あん朱。

青い光の元。
マイクを持たず、口を開く。

会場にいる全員が驚き、その声に胸を衝かれる。

「あきらめなければ必ず、理想や夢は叶うの?違う 歩かなくちゃ まぶたにゴールはないよ。」


― まぶた ―

今回は、全ての曲で生声を披露する。
きっと誰も予想をしていなかった一曲目に、これから放たれる光の色を期待してしまう。

続いて、とても愛しい光を。

― No Eternity ―

「例え否めない、最後の日が来ても…」
この感情は、機会を通さず伝えるべきなのだろう。


tasaku-anzu.JPG


曲が終わり、頭を上げる。自然とふたりが微笑んだ。
久しぶりに好きな人に会った時のような、そんな笑顔だった。




次の曲は ― YES ―

ここで起きたのは、arp史上初。手拍子。
起きた、というか、arpから会場の皆さんにお願いしたわけだが。
リハーサル中、「ここで手拍子だよね!?」と照れ気味で練習をしていたあん朱。
それでは「完全にスベる」と濱田に忠告され悟ったか、しっかりと会場をリードし、
その場をうまく盛り上げた。

tasaku-hama.JPG
「ワンマンライブでも、よろしく。」と、濱田より皆様への伝言です。


続いて、 ― 飾リハ捨テテ ―  ― 金木犀 ―
『arp』屈指の、いや、arp史上屈指の曲。

崩れてしまいそうな感情から、抑えきれず溢れてしまいそうな気持ちを、
生声を加えることでずっと豊かに表現している。そして、感じる事が出来る。
やはり今回も、ここでしかできないライブだ。


「宇宙単位で考えたら、自分なんていなくていいのかも知れない。」

とても小さな小さなこの部屋で、あん朱が語りだした。

歳を重ねるにつれ、現実を知り、自分より優れた人と出会う。
その中できっと、誰もが抱く儚い想いだ。

でも、そんなことはないのだ。きっと。
遠くを見てしまうから、前も見なければならないから、つい自分のことを卑下してしまうけれど。
arpにとって、あなたがとても必要なように、
あなたの隣にいる人も、あなたが必要なんだと思います。

― わたしのこえ ―

「わたしはあなたが必要なの」

この言葉は、嘘じゃない。

tasaku-anzu2.JPG




言葉には、それを裏付ける何かが必要だ。
ただ、これが「名作」だということは、聴いてくれたあなたの心が証明してくれているはず。
tasaku-futari.JPG


最終曲

― 光のさすほうへ ―

未来は、本当に待っていた。


この作品が、皆様にとっての「名作」になるように。
そして、より多くの人にとっての「光」となれるように。


3rd album 『arp』

これは、あれから2年半、歩み続けたふたりの軌跡。

                                                Mura Jun




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