今まで48回、ここにはトップアーティストが集った。
今日で49回目。東京百歌。今日もここには、一流が集まる。
[2007/7/28 東京百歌vol,49@渋谷 O-WEST]
0.forest
1.満月
2.Reborn
3.金木犀
4.ウレシ泣キ
5.光のさすほうへO-westのステージが、どうも前より低く感じられてならない濱田。
確かに、何故か低く感じる。会場に椅子が並んでいるからか、ステージ前の柵が無いからか。それとも、彼の目線が高くなったのか。それが一番、有力だ。
二日前に体調を崩したあん朱。いつもの笑顔が、少し曇って見える。
だが、彼女のバイタリティ、心の強さを、この後僕は目の当たりにする。
本当に、素晴らしいアーティストが集まった。
だけど、arpがその光に翳ることは無い。
~forest~
何かを期待させる音。
いつものように舞台に現れるふたり。
あん朱。いつもよりゆっくりと会場を見渡し、深く一礼。
凛。その一言。
1曲目『満月』
動きもなく、ただ、声に力を篭めて歌うあん朱。
ステージの中央より、少しだけ、右。自分の体が、強い力で引っ張られていくような。そこに向かって会場全体が吸い寄せられていくような。今にも、何かが爆発するような。
そんな感覚。
「どうもありがとう。」
その一言に溢れていた、大きな自信。
話言葉に心を篭めるという行為は誰にでも日常的だが、歌声に心を篭めることは歌い手でもない限り、そうはない。
2曲目『Reborn』
だから、舞台上の歌い手が、何を思って声を発しているのか。それに気がつくことは難しい。むしろ、そんなことを考えて歌を聴くこと自体が日常的ではない。
彼女の声から伝わってきたのは「感謝」だった。
続いて『金木犀』
歌詞に併せて手を振るあん朱。むしろ、悲しくなる。
何だか、その姿が本当に切なくて、うまく自分の中で消化できない。
そう、“聴く”という行為にも、気持ちは篭るのだ。
こうなってしまうと、聴き手の心は歌い手の意のままである。
そして、『ウレシ泣キ』で全身に幸せをまとう彼女を見て、僕は羨ましささえ感じた。
最終曲『光のさすほうへ』
舞台の上から放たれた光は、女性の涙に吸い込まれる。
光を帯びた涙は、きっと、彼女の進む方角へと光を放つはず。
あの伝説、記録更新中です。
歌が上手い、楽器が上手い人は、この世界にはきっと何万人といる。
では、その中でも輝きを放つ者は、他に何を持つのか。
今日、ここに集まった歌い手達のように、
どうしたら、自分の声で、音で、人の心を開くことができるのか。
「強い気持ちって届くことを実感した。」
今までとは、何かが違う。
舞台の上のふたりから感じる、僕の心を擽る、何か。
この日arpは、また一つ、階段を昇った。
そういえば、いつもより低く感じていたステージに昇った濱田は、そこをどう感じたのだろうか。
聞こうと思っていたのに、忘れてしまった。
Mura Jun
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