昨晩より降り続いた雪を心配をした濱田と、僕は少し早めに会場を目指した。
渋谷駅周辺は、珍しい雪化粧。
こんな中、お客さんは来てくれるのだろうか。と、僕は心配でならなかった。
降ってはアスファルトに染み込んでいく雪。
もしかしたら、どこか静かな所ではその音が聴けるのかもしれない。
「冬音」。
それは、どんな音なのだろう。
[2008/2/3 冬音@渋谷 O-crest]
1.おやすみなさい
2.満月
3.YES
4.沈黙と青い空
5.わたしのこえ
6.光のさすほうへ
渋谷O-crest、「Life Palette-鼓動-」を開催して以来、初めてふたりはここを訪れる。
リハーサル前、「こんなにステージ広かったっけ!?」と驚くあん朱。彼女は、あの時このステージで流した涙を覚えているだろうか。
あれから2年。
あん朱は随分ライブで泣かなくなった。
リハーサルが始まると、やはりあの日の光景が思い浮かんできた。
ステージに立っているのは、2年前も今日もふたりだ。
でも、そこから感じる存在感は、明らかに別のものだった。
本番前。雪はまだ、やまない。
そこに集った人の中に、積った雪を溶かそう。
浅いスモークの中、ゆっくりと浮かび上がるarp。
響く、ピアノの音色。
― おやすみなさい ―
太くて、綺麗な声。あん朱の表情が、とてもいい。
調子はなかなか良いようだ。
続いて ― 満月 ―
言葉と言葉の間から、感情が伝わってくる。
今までで、一番、心動かされた満月だった。
「ゆっくり、最後まで楽しんでいって下さい。」
とても、落ち着いた声だ。
それだけで、ふたりが今、ステージを楽しんでいることがよくわかった。
次は、新曲 ― YES! ―
まだ発表してから何度も歌っていない。
だが、この曲は既にarpの中で重要なポイントを占める曲になりつつある。
それだけの力を秘めた歌。
今日、間違いなく一番大きな拍手が送られた。
新曲の次は、1stシングルより。― 沈黙と青い空 ―
ここ最近、久しぶりに披露しているが、とても力のある歌だということを再確認した。
この曲の与えるアクセントが、arpにまた違った色を織り交ぜる。
そして、― わたしのこえ ―
もう、説明はいらないだろう。
最終曲。
「Life Palette -鼓動-」では、Rebornだった気がする。
「>Redirect」を発表して以来、彼らの力は、何か燻っていたものが弾けたように高まった。
「Rebornをやらないなんて、考えられなかった。」
そんな濱田がイメージするarpも、
先が不安で涙を流したボーカリストのarpも、もういない。
それが、彼らの進んできた結果だろう。
最終曲 ― 光のさすほうへ ―
東京の雪、心の雪
今を溶かす「光」となれ。
春は、すぐそこまで来ている。
Mura Jun
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